当院の検査について(その8)

こんにちは。

今回と次回は肝機能の検査について、お話しします。

昔から「肝臓の病気=大酒飲みの病気」というイメージがありますが、今やお酒を飲まない人も安心してはいられません。デスクワーク中心で運動不足、外食が多い不規則な食生活といった、現代人ならではのライフスタイルで脂肪肝から肝炎などにかかる人が増加しています。

その例として肥満や糖尿病、高脂血症、高血圧といったメタボリックシンドロームを下地にして起こる非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)というものがあります。このNASHは約半数が進行性で、そのまま肝硬変や肝細胞癌になる危険性があります。

他にも肝臓の病気はいろいろありますが、病気のサインを知る要チェックポイントはALT(GPT)の数値です。厚生労働省は、特定健診でALT値が30を超えた状態が「異常値」であると定めています。さらに50を超えると受診が勧められる値ともしています。

(次回へつづく)                 (文:検査技師)